LP/EP CHICAGO CITY LIMITS VOL.1 : RITUAL OF THE... : BELOW THE GROUND / BURIED ALIVE



CHICAGO CITY LIMITS VOL.1

Label: MOLEMEN (2001)

Artist: MOLEMEN

Production: Panik, Pns, Memo


1. Maxwell St. Blues
2. Redemption w/Cap D
3. Beat Down w/Anacron
4. Don't Forget w/Verbal
5. Onion Rings w/O Type Star
6. Cry Me A River w/Matlock
7. Conjugation Of A Woman's Name w/Offwhyte
8. Urban Legend w/Triangle Offense (Juice & Vakill)
9. Dead Beat MC's
10. E.S.B.E. w/Demonology
11. Gamble Your Life w/Pugslee
12. Launch A Shot w/Kaos
13. Family Ties w/Family Tree
14. Falling w/Seel
15. The Sheppard w/Prime
16. Nasty Freestyle w/Juice
17. Death Wish Banger w/Infinito, Qwel, Seel & PNS
シカゴといえばMOLEMENということで、アルバム・タイトルにもあるように、今回の参加MCは全て地元シカゴで固めている。リリック的にもシカゴを扱ったモノが多く、ある意味コンセプト・アルバムと言ってもいいかもしれない。

前作の最大の問題点は、プロデューサー・アルバムであるにもかかわらずサウンド面で”この1曲”といえる曲がなかった事だと思うが、今回はありました。PNS手掛ける"CONJUGATION OF A WOMAN'S NAME"がそれだ。その幻想的で広がりのあるサウンドがとにかくドープで、シンプルな構成だが詩的なOFFWHYTEのライムを最大限に演出している。とにかくドープ!ノスタルジックなライムが良いFAMILY TREEの"FAMILY TIES"は、"T.R.O.Y."を引用したそのライムと暖かいトラックが最高に調和していて郷愁を誘う。SEELの女ネタ"FALLIN"も、定番ブレイクながらスムースなループが気持ち良い。VAKILLやJUICE等はお馴染みのバトルライム。タイトなパンチライン。

主役のMOLEMENだが、基本的に前作の延長線上にある。3人ともDJ PREMIERの影響からナカナカ抜け出せないようで、ミニマムなフリップ・トラックがメイン。そんな中、PNSは"CONJUGATION OF A WOMAN'S NAME"や"FALLING"などの幻想的なトラックで一際目立っていて、一歩リードしている。MEMOは、今回唯一のインタールード"DEAD BEAT MC'S"で、PANIKは"FAMILY TIES"で、それぞれ心地良いループを聴かせてくれているが、それ以外では可も不可もない仕事振りだ。これを安定と取るか退屈と取るかで、評価は大きく変わってくると思う。個人的には、少々退屈したのが正直な所だ。

今作は地元で固めたからか、前作よりもまとまった印象を受けるが、MCに寄りかかった作りであるという点はまだ改善されておらず、残念。全体を包み込む暖かい空気は捨てがたいし、何曲かに彼らの未来を感じる事が出来たので、今後の動向が楽しみではある。




RITUAL OF THE...

Label: MOLEMEN (2001)

Artist: MOLEMEN

Production: Panik, Pns, Memo


1. Ritual Of The Mole
2. Reign w/Juice
3. Challenge Me w/Mr Metaphor, Breez Evaflowin,
C Rayz Walz
4. Get Outta Dodge w/Matlock
5. Taste Of Chicago w/EC Illa, Rubberoom
6. NHB
7. The Equinox w/Vakill
8. Unbreakable w/Prime
9. How I Won The War w/Slug
10. Keep The Fame (rmx) w/Rhymefest, Vakill, Percee P
11. Dime Ahora Mismo
12. Persevere w/Mass Hysteria
13. Games w/Sebutones
14. No Guarantees w/Rasco
15. Keep The Fame w/Rhymefest, Vakill, Percee P
16. Not Impressed w/Qwel
17. Triste
18. Put Your Quarter Up w/Slug, Aesop Rock, MF Doom
19. Face Down w/Grand Daddy IU, Vakill
20. Taste Of Chicago (rmx) w/EC Illa, Rubberoom
21. How We Chill Pt2 w/Rhymefest, Juice
シカゴを中心に活動する、MOLEMEN。HIS-PANIK、PNS、MIXX MASSACRE、MEMO、DJ PRESYCE等のDJプロデーサーを始め、PRIMEやVAKILLといったMCで構成される彼らは、地元シカゴのアーティスト以外でも、SOLEやRASCO等ともコラボレイションしている。これは昔の音源やリミックスを含む実質的なデビュー・アルバム。

アンダーグラウンド・オールスターと言った感じの面子が参加しているが、やはり、地元シカゴの面子が大半を占めている。その中では、VAKILLの"THE EQUINOX"が一押し。バトル・ライムでスキルを見せる。 勿論JUICEは相変わらずタイト。TYPICAL CATSのQWEL、RHYMEFEST、MASS HYSTERIA、MATLOCK、PRIME、皆ドープはドープなのだが、トピックが似たり寄ったりで今ひとつスッキリしない。単体で聴く分にはいいんだけど、これだけ続くと、ね。トラックにしても同じで、何とも歯切れ悪い感じ。特に、新旧シカゴの裏の顔EC ILLAとRUBBEROOMが競演した"TASTE OF CHICAGO"は、トラックが完全に負けている。RUBBEROOMって事で、やっぱOPUSと比べちゃうでしょ。

外部とのコラボでは、SLUG, AESOP ROCK, MF DOOMのヴィデオ・ゲームを題材にした"PUT YOUR QUARTER UP"がやはり素晴らしいが、"CHALLENGE ME"が個人的にアルバムのベスト・カット。ニューヨークの若手注目3MCによるマイク・リレー。個人的にC-RAYZ WALZは今、一番アルバムが聴きたいMCで、勿論ここでもくそドープ。彼のクルー、STRONGHOLDのアルバムも要チェック。SLUGの"HOW I WON THE WAR"は、まあまあなトラックにいつものスムーズなフロウで、違った側面を加えている。流石。"GAMES"ではBUCK 65とSIXTOOのデュオ、SEBUTONESが、妖しいトラック上で相変わらず憂鬱だ。「何故こんなに惨めなのか?」.....因みに、GRAND DADDY IUやPERCEE Pは顔見せ程度の出来。

彼らのトラックは、時にシンプルすぎて退屈なこともあるが、このアルバムでは多彩なMCを上手く配置して、最後までダレることなく聴かせることにある程度成功していると思う。要所要所のインタールードはドープ。MCとの曲でもこのクオリティを保ってれば、と思うと勿体無いが、無い物ねだりはヤメヤメ。何か新しいもの、ずば抜けた芸術性を求めるリスナーには物足りないと思うが、ポイントを押えたビートに、調子いいMC達 。とり合えず、水準以上ではある。




BELOW THE GROUND / BURIED ALIVE

Label: MOLEMEN (2000)

Artist: MOLEMEN

Production: Panik, PNS, Memoriza, Mixx Massacre


1. Period w/Juice
2. Know The Bittness w/Vakill
3. Vocabulary Spill w/Mass Hysteria
4. Prepare For The Fest w/Rhymefest
5. Final Thought w/Vakill
6. Drug Wars w/All Natural
7. Freestyle Or Written w/Juice
8. Taste Of Chicago w/E.C., Rubberoom
9. Dungeons 2 Rooftops w/Vakill
10. Prepare For The Fest w/Rhymefest
11. Face Down w/Vakill, Grand Daddy I.U., Metamo
12. How We Chill Pt. 2 w/Rhymefest, Juice
13. Keep The Fame w/Vakill, Rhymefest, Percee P
シカゴのタレント集団MOLEMENが自身のレーベルから発表したアナログを一枚にまとめて、新曲を加えた自主アルバム。正にシカゴ・オールスターといった趣だ。

ココでの主役は、JUICEとVAKILLの2人と言い切ってしまいたい。フリースタイル・レジェンド、JUICEだが、PNSによるギターループがドープな"PERIOD"、シンプルなピアノが良い"FREESTYLE OR WRITTEN"、2曲ともバトル・ライムとフリースタイル・スキルを最大の魅力とするJUICEの本領発揮。どちらもドープだ。JUICEよりも若干複雑なリリック構成を持ち味とするVAKILLは、音楽ビジネスやワックMCを攻撃する"KNOW THE BITTNESS"や"FINYL THOUGHT"で、その巧みなスキルを披露、特に前者はMIXX MASSACREの哀愁漂うトラックがドープ。他にも、同じくシカゴのバトラーRHYMEFESTの"PREPARE FOR THE FEST (ORIGINAL MIX)"はドープ。

後半のポッセカットの中では、RHYMEFESTとJUICEが共演した"HOW WE CHILL PT. 2"が、PANIKによるストリングス・ループが最高のクラシック。JUICEとRHYMEFEST、2人共絶好調です。元COLD CHILLIN'クルーのGRAND DADDY I.U.が何故か参加した"FACE DOWN"、シカゴのベテランE.C. ILLAがRUBBEROOMと組んだ"TASTE OF CHICAGO"の2曲は普通の出来。VAKILLとJUICEのコンビにもう一人の大ベテラン、ブロンクスのPERCEE Pが加わった"KEEP THE FAME"は、PANIKが良いトラックを用意しただけあって、なかなかの出来。

ほぼ全曲を手掛けるPANIKだが、質のばらつきが激しく全体のバランスを崩しているのが勿体無い。それでも、幾つかの素晴らしい瞬間をもたらしてくれるJUICEやVAKILLなどのMC陣は申し分ない。シングルを持っていない方は、是非。