| LP/EP THE PREDATOR : DEATH CERTIFICATE |
| THE PREDATOR Label: PRIORITY (1992) Artist: ICE CUBE Production: Ice Cube, Dj Muggs, Dj Pooh, Bobcat, Torcha Chamba |
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1. The First Day Of School (intro) 2. When Will They Shoot? 3. I'm Scared (insert) 4. Wicked 5. Now I Gotta Wet `Cha 6. The Predator 7. It Was A Good Day 8. We Had To Tear This Mothafucka Up 9. Fuck 'Em (insert) 10. Dirty Mack 11. Don't Trust 'Em 12. Gangsta's Fairytale 2 13. Check Yo Self w/Das Efx 14. Who Got The Camera? 15. Integration (insert) 16. Say Hi To The Bad Guy |
"WICKED"、"IT WAS A GOOD DAY"、"CHECK YO SELF"と、ファンでなくとも馴染み深いシングル・ヒットを収録している事からも分かるように、ICE CUBEのソロ3作目となるこの"THE PREDATOR"は一曲一曲のキャラが立ったアルバムになっている。 ロドニーキング事件からロス暴動、ICE T率いるバンドBODY COUNTの"COP KILLER"騒動などの事件後にリリースされただけあって、アルバムは暴動や検閲に関するライムが大半だ。"WHEN WILL THEY SHOOT?"、"WE HAD TO TEAR THIS MOTHAFUCKA UP"、"WHO GOT THE CAMERA?"、"SAY HI TO THE BAD GUY"などでは政府や警察権力は勿論、前作を誌上で批判したビルボード誌の編集者にまで敵対心を剥き出しにし、ロドニー・キングを殴打し後に無罪となった4人の警官とその上司に至っては実名まで出して ”あいつら全員ぶっ殺しちまえ”と容赦ない。 そんな中、CUBEには珍しくメロウな"IT WAS A GOOD DAY"では、誰も殺されず誰も殺さずに済んだ ”平和な”一日をライム、新境地を聴かせる。DJ POOHによるアイズレー使いのトラックも、ダークな曲の多いアルバムでオアシス的な存在だ。 プロダクション面では、前作から引き続きDJ POOHやBOBCATが流石の仕事を聴かせている他、DJ MUGGSがファンキーながらどこか屈折した彼らしい仕事振りでアルバムに良いアクセントを加えている。とは言っても、ICE CUBEの代表曲といっても良い"WICKED"が、DON JAGUARのサビも含めベスト・トラック。 コンセプト・アルバムとして際立っていた前作と比べるとアルバム全体の完成度は劣るが、それぞれの楽曲は明らかに前作を凌駕している。アルバムとして聴くなら"DEATH CERTIFICATE"、曲単位で聴くなら"THE PREDATOR"、という感じかな。クラシック! |
| DEATH CERTIFICATE Label: PRIORITY (1991) Artist: ICE CUBE Production: Sir Jinx, The Boogie Men, Ice Cube |
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1. The Funeral 2. Wrong Nigga To Fuck Wit 3. My Summer Vacation 4. Steady Mobbin' 5. Robin Lench 6. Givin' Up The Nappy Dug Out 7. Look Who's Burnin' 8. A Bird In The Hand 9. Man's Best Friend 10. Alive On Arrival 11. Death 12. The Birth 13. I Wanna Kill Sam 14. Horny Lil' Devil 15. Black Korea 16. True To The Game 17. Color Blind w/Threat, Kam, Wc, Coolio, King Tee, J Dee 18. Doing Dumb Shit 19. Us 20. No Vaseline |
悪名高きN.W.A.のサウンドを代表していたのがDR. DREだとすれば、彼らの名を全米に広めた過激なライムを一手に担っていたのが、このICE CUBEだ。グループの看板MCだった彼が、PUBLIC ENEMYのプロダクション・チームTHE BOMB SQUADをソロ・デビュー・アルバム"AMERIKKKA'S MOST WANTED"で全面的に起用した事は、NWAとの決別を印象付けた。THE DEATH SIDEとTHE LIFE SIDEの2部構成となるこのセカンド・アルバム"DEATH CERTIFICATE"は、彼のアーティストとしての評価を決定付けただけでなく、東海岸の模倣に過ぎないと言われ続けてきた西海岸のヒップホップを、質の面でもオリジナリティの面でも東海岸ヒップホップと肩を並べる存在に押し上げた歴史的名作だ。 黒人が置かれている現在の状況を表しているというTHE DEATH SIDEは、ドラッグ・ビジネス、ギャング抗争、性病、銃の問題など、黒人社会におけるステレオタイプなマッチョイズムを徹底的にライムする。NWAがプロモートしてきたようなライフ・スタイルを、葬るべきモノとして"THE DEATH SIDE"と名付けたのだろう。 このアルバムの肝、"THE BIRTH"以降のTHE LIFE SIDEは、これから向うべき道のヴィジョン。 "I WANNA KILL SAM"などは白人に対してただ怒りをブチまけてる感じだが、"COLOR BLIND"や"US"では、自分達に目を向け解決策を探ろうとする様が伺える。他人に責任をなすり付けるのではなく、自らをまずは向上させよと説く"US"のような曲を、あの"BITCH IZ A BICTH"のICE CUBEが書くなんて、誰が想像しただろうか。 ただ、"BLACK KOREA"を筆頭にアルバムの端々に現れる韓国人/日本人に対する差別的なライムは頂けない。映画”ポケット一杯の涙”や ”ドゥ・ザ・ライト・シング” で描かれているような黒人社会と韓国人社会の間の軋轢を考えても、THE LIFE SIDEでこういう事をライムするのは、納得できない。後のインタビューでは、”勉強不足だった”と謝罪をしていたが。 話題を変えよう。DJ POOH、BOBCAT、RASHADからなるTHE BOOGIE MENを中心に、SIR JINX、そしてICE CUBE自身によるプロダクションは、CUBEのとにかくパワフルなラップを完璧なまでに支えている。そのタフでラフなサウンドは、後の西海岸をP-ファンク・サンプルで埋め尽くすだけのインパクトを持っていたように思う。 まあ、色々言ったものの、それぞれの楽曲の質も高いし、アルバム全体の流れも素晴らしい。なんと言っても、ICE CUBEのハイテンションなラップと、それに全く負けていない力強いプロダクションに圧倒される。ICE CUBEの最高傑作であるだけでなく、文句ナシのクラシック・アルバム。 |