LP/EP HEIGHTS : TIME INVESTED



HEIGHTS

Label: SIDE ROAD (2005)

Artist: FACTOR

Production: Factor


1. Roadworn - John Smith
2. The Time Is Now - Raks One
3. Did You Ever - Gruf, Yy, The Gumshoe Strut w/Brace
4. Losing Elsie June - Soso
5. Media Showers - Side Road
6. Life Is Real - Chance Won w/Dro
7. How Ya Livin - The Gaff
8. Our Glass - Def 3
9. Where I'm At Now - Josh Martinez
10. Day's Like Yesterday - Cavemen Speak w/Ben.e Elim
11. It's All Happenin - Eekwol
サスカトゥーンのトラック・メイカーFACTORの4作目。わずか3年で4枚目のソロと言うだけでも凄いが、その間にも多くのアルバムにプロダクションを提供しつつ、それぞれの質が落ちない辺り、驚異的と言える。

さて、アルバムの主役は当然FACTORのプロダクションな訳だが、わずか数年でよくここまで成長したなあというのが第一印象。何より音の鳴りも含めた完成度が格段に上がっているし、サウンドの幅も広がっている。だがそれが逆につまらない楽曲も生んでしまっているのも事実で、派手なホーンが鳴り響く"THE TIME IS NOW"などは、悪くはないが楽曲として面白みに欠けるし、"WHERE I'M AT NOW"ではJOSH MARTINEZの個性を活かしきれていなかったりする。

しかし、BEN.E ELIM、CAM THE WIZZARD、NOLTO、FORGETFUL JONES、KAY THE AQUANAUT、M.PHASISというSIDE ROADオールスターをフィーチャーした"MEDIA SHOWERS"は緊張感のあるトラックが6分を超えるマイク・リレーを短く感じさせるし、演歌的な叙情を感じさせるドラマチックなトラックでEEKWOLが歌い上げる"IT'S ALL HAPPENIN"も素晴らしい。

ベスト・トラックは、DEF 3が時間について語る"OUR GLASS"かな。「過ぎ去るのは時間じゃない/時間はじっとしたままで、過ぎ去るのは俺達の方」という印象的な一節が、FACTORの抑えたトラック上で映える佳曲だ。DEF 3は、オーソドックスなスタイルの正統派リリシストと言った感じで、ソロ作が楽しみな限り。

楽曲の質にバラツキはあるものの、成長をしっかりと感じさせる内容になっていると言って良い。ただ、FACTORの場合は多くのラッパーをフィーチャーしたコンピレーション的アルバムよりも、単独のアーティストと組んだ方が真価を発揮できるタイプのプロデューサーである事は間違いなさそうだ。




TIME INVESTED

Label: OFFBEAT (2002)

Artist: FACTOR

Production: Factor


1. Intro
2. Saskatoon Pimpin w/Kirby Dominant
3. I'm To Blame w/Sunspot Jonz
4. Silent Politician w/Kay The Aquanaut
5. What I'm Hear For w/M.Phasis
6. All The Time w/Moka Only
7. Thus Far w/Isosceles
8. Half Glass Full w/Luckyiam.PSC & Eligh
9. Clear Your Own Path w/Eekwol
10. Time Invested Interlude w/Muneshine
11. The Ineffable w/Vizion
12. Spiritual Expressions w/Devo-Tea
13. Mello Out w/Factor
14. Hold It For Me w/Sunspot Jonz
15. Saving Babies w/Gruf The Druid
16. Cold Catheter w/Soso
17. Outro
カナダのトラック・メイカーFACTOR、自ら主催するレーベルOFFBEAT PRODUCTIONからのデビューアルバム。OFFBEATと言えば、KAY THE AQUANAUTのアルバムぐらいしか記憶になかったのだが、このアルバムを聴いて興味をそそられた。

本作の主役FACTORのトラックは、まだオリジナリティを確立するまでには至っていないが、どれもソウルを感じさせる心地良さがある。SUNSPOT JONZ"I'M TO BLAME"なんかはその好例で、疾走するグルーヴにメロディアスなSUNSPOTのフックも気持ち良い。同じくSUNSPOTの"HOLD IT FOR ME"は一転してレイドバック、こっちも極上の出来。デビューアルバムも最高だったGRUF THE DRUIDとの"SAVING BABIES"は、緊張感溢れるプロダクションがシリアスなリリックと良くマッチしていてドープだ。が、ベストはISOSCELESの"THUS FAR"かな。美しすぎるギター・ループが全てを物語っている。随分とアッパーなKIRBYも嫌いじゃない。

大物ゲストに負けじと、OFFBEAT所属MC達も頑張っている。DEVO-TEAの"SPIRITUAL EXPRESSIONS"は特に良く、ここでもFACTORの爽やかなギター使いが光っている。インタールード"MELLO OUT"でもそうだが、FACTORはジャズ・ギターネタの使い方が上手いね。KAY THE AQUANAUTやVISIONの曲は、今一つだった。

まだ荒削りだが、FACTORはソリッドなアルバム・デビューを飾れたと思う。ほぼ全曲で違うMCを迎えながらも、アルバムを通じてタイトにまとまっている。今後が楽しみな存在だ。