LP/EP SLANGUAGE : SOULDOUBT



SLANGUAGE

Label: MUSH (2003)

Artist: AWOL ONE & DADDY KEV

Production: Daddy Kev


1. Ear Drums For Beer Runs At AA
2. Start Your Road Trip Now
3. My Father Is Time, My Mother Is Nature
4. Six Black Roses Are Sent To Your House
5. Audio Bibles Are Written On Stone Tablet Tables
6. Finger Paint With Bloodlike War Paint
7. That One Song You Play When You're Faded
8. Mechanical Angel In Purgatory
9. Reflections For Scratching Your Face Off
10. Grey Skys In Psycho-Delic Rgb
11. Idiot Savant Autistic Delivery
12. Bootleg Monster Movies
13. Montgomery Burns' Quest For Power
14. Bladder Sweat A.K.A. Colon Soup Rockin' The Mic
15. My Favorite Weapon Selection
16. High School Love Story Drop Out Song
17. Psychos Vs. Suckers Are The Branch Davidians
18. Buyin' Friends On Ebay
19. Slowly Means God Is My Witness
20. A Trainwreck In The Netherworlds
21. The Rules Of The Week
22. Turn Your Lights Off Conspiracy
"SOULDOUBT"、"NUMBER 3 ON THE PHONE"に続く、お馴染みAWOL ONEとDADDY KEVコンビの最新作は、MUSHから。スクラッチはD-STYLES!

この"SLANGUAGE"は、これまでの2人の作品とは一線を画すアヴァンギャルドなアルバムに仕上がっている。過去のアルバムでは1曲1曲が単体で独立していたが、このアルバムは、一貫したトーンの中に様々な要素が無造作に放り込まれ、感触はフリージャズのアルバムのよう。3人のアーティストのまるで即興のようなパフォーマンスは、どれもがでしゃばる事は無く混沌としていて、トリッピーだ。GREENTHINKの"BLINDFOLD"や、BOOM BIP & DOSE ONEの"CIRCLE"に近いかもしれないが、決定的な違いはD-STYLESの存在で、文字通りジャズ・ミュージシャンのようにDADDY KEVのインストゥルメンタルにユニークな表情を持たせている。中でも、DADDY KEVが叩く生パーカッション上でのアイディア豊富なD-STYLESのスクラッチは、本作最大のハイライト。構成も見事の一言だ。

そういった意味でも、最大の功労者はDADDY KEVと言って良い。ここまで優れたコンポーズが出来る人だとは、正直思っていなかった。AWOL ONEとD-STYLES、それぞれに見せ場を用意し、巧みに配置している。

曲単位で語る類のアルバムではないだろう。MUSHのレーベル・カラーにマッチした佳作だ。が、完成度の高さと引き換えに、以前のようなキャッチーなヒップホップ然とした魅力が失われている辺りに、漠然とした寂しさを感じるのも確かだ。




SOULDOUBT

Label: MEANSTREET (2001)

Artist: AWOL ONE & DADDY KEV

Production: Daddy Kev


1. Ignorance
2. Rhythm
3. Demolition
4. Agony
5. Solitude
6. Content
7. Greed
8. Revolution
9. Feel
10. Worship
11. Devotion
AWOL ONEは、CIRCUSと共にウェスト・コーストのカルト集団SHAPE SHIFTERSを代表するMC。2人のオリジナルなフロウ/リリックの世界観は、そのままSHAPE SHIFTERSのそれと繋がっている訳。このアルバムでAWOL ONEとタッグを組むDADDY KEV、自身のレーベルCELESTIALは2002年に畳んでしまったが、彼の作るAWOL ONEとの相性も抜群なムーディーなトラックは、コンビの最新作"NUMBER 3"でも健在だ。処女作。

ゲストを一切排したこの"SOULDOUBT"は、かすれた声と力の抜けた独特のフロウ、深いのか意味不明なのかよく分からないリリックに満ちた、AWOL ONEの独壇場だ。アルバムを通してパーソナルな感情をさらけ出すAWOL ONEだが、「踊り方を教える振付師なんか必要ない/前金無しじゃこれ以上アルバムを作る気はない」とアグレッシヴに迫る"AGONY"は、一番分かりやすい形で彼の考えや音楽に対する姿勢が、シリアスかつユーモラスに(つまり、AWOL ONE流に)表現されているように感じる。

DADDY KEVの話。個人的なベストは"RHYTHM"だ。ファンキー過ぎるフルート・ループが印象的。AWOL ONEには遅めのトラックの方が合っているとは思うが、この曲は別格だ。DADDY KEVのトラックは欠点もあるが、ムーディーな"REVOLUTION"や"DEVOTION"などは、AWOL ONEのスタイルを最大限に活かした傑作。

AWOL ONEとDADDY KEVは、正にコンビらしいコンビだ。AWOLのスタイルにはDADDY KEVのトラックが一番合っているし、その逆もしかり。パーマネントなユニットとなる事を望みたい。