LP/EP SHINE THROUGH : THE ALOE BLACC EP



SHINE THROUGH

Label: STONES THROW (2006)

Artist: ALOE BLACC

Production: Aloe Blacc, Oh No, Madlib


1. Whole World
2. Long Time Coming
3. Are You Ready
4. Busking
5. Bailar Scene I
6. Nascimento (birth) Scene II
7. Dance For Life
8. Patria Mia
9. Shine Through
10. Caged Birdsong
11. Arrive
12. Want Me
13. One Inna
14. I'm Beautiful
15. Gente Ordinaria
16. Severa
DJ EXILEとのユニットEMANONで知られるMC、ALOE BLACC初のソロ・フル・アルバム。さて、EMANONの作品でも時折そのノドを披露していたり、アルバムに先行してリリースされた数枚のシングルが歌物だったことから分かっていた事ではあるが、”ソウル・アルバム”になっている。

過去の偉大なシンガーやミュージシャンの名前を列挙する"WHOLE WORLD"から、そこでも名前の挙がっているSAM COOKへ捧げた"LONG TIME COMING"へと繋がっていく冒頭部分が如実に表しているように、先人達へのリスペクトに溢れている。クールで透明感のあるヴォーカル・スタイルは素晴らしいし、スペイン語を多用したり、ラップを挟むタイミングも実に上手い。唯一の純然たるラップ・トラック"CAGED BIRDSONG"がなんの違和感も無く溶け込んでいるし、JOHN LEGENDの"ORDINARY PEOPLE"をスペイン語でカバーした"GENTE ORDINARIA"も最高だ。

OH NOとMADLIBが1曲ずつ手掛けているのを除き、全てのプロダクションをALOE BLACC自身が担当していて、これがどれも素晴らしい。彼が影響を受けたソウルやジャズ、ゴスペル、レゲエ、カリビアンなどのエッセンスが、懐古趣味に陥る事無く凝縮されている。"ARE YOU READY"や"WANT ME"といった現代的なダンス・トラックも良いアクセントだ。OH NOは"LONG TIME COMING"でSAM COOKの魂を現代に蘇らせ、MADLIBは"ONE INNA"で彼独特のユルさを持ち込む。

ヴォーカル・パートからプロダクションまで、ALOE BLACCの才気が如何なく発揮された傑作アルバムだ。彼がここまでオールラウンドな才能を持っているとは思っていなかっただけに、良い意味で驚かされた。傑作。




THE ALOE BLACC EP

Label: IPO WAX (2003)

Artist: ALOE BLACC

Production: Aloe Blacc


1. Get Blacc
2. Real Honeys
3. Call To War (interlude)
4. Personal Business
5. Not The One
6. Close To Me
7. Braggin' (interlude)
8. Stay Blacc
EMANONのALOE BLACCが、ラップは勿論トラックも全て手掛けたソロEPをドロップ。

ファンキーで壮大なトラックに導かれての"GET BLACC"は、ヒップホップにソウルを取り戻すというALOE BLACCの決意に満ちた声明。この1曲には、彼の知的なリリカル・スキル、確かなデリヴァリー、センスの良いトラック・メイクといった彼の魅力が集約されている。アルバムを締めくくる小品"STAY BLACC"、真の友情と信頼についての"REAL HOMEYS"やアングラ・ヒップホップ・ビジネスについての"PERSONAL BUSINESS"などから垣間見える彼の真摯な人間性は、そのままこのEPの落ち着いたトーンに反映されている。"CLOSE TO ME"でのヘタウマな歌も、ルーズでいい感じだ。

僅か24分足らずのEPながら、ALOE BLACCというアーティストの一面が存分に表現された作品。シンプルなトラックに緩いラップ。実に落ち着いた、大人のためのミニ・アルバム。